夜と、月

あちこちに報知器が置かれていて、街では大きな物語が流れている。私はここにいないのに、死体は道路に転がっていて、それを避けて歩く限り私は存在しないと、標識に書かれていて、私はメモリスティックを口に咥えて誰も読まないラノベ小説を運んでいるみた…

川辺

心の底を、流れる川で、昨日は指を切ってあげた。 山は、あたたかいが、黒い。しびれるような懐かしさは、ここでは青い、青くて、くるまっている。 ギターは静かな楽器です、がやや胴などは確かすぎるので、譜面台には鉛筆で愛情の、こぼれた文字が書き連ね…

愛着心の余りある感情に、時計の枝を噛む、キーボードは、固くて、かちゃかちゃしているのがいいです、待って欲しい!、って、ビーカーの赤い目盛りに声を掛けるみたいに、舐めていく感情に落とし舟の帆が立っていくし、背中合わせに夕陽の魔法を詠み合って…

別離(朝)

バイバイ、夢の人たち、私の呼吸器は舟のように傾いでいる、稀に対応する機首があっても、理性だけが切れ切れに垂直で、 歴程に鳴る日ずく毎、夢に似し、且つはまた、柔軟な寝息に、箱舟の薹が立つ、囲炉裏の色に、 バイバイ、聞こえない舍密たち、喉奥で故…

街の底

カレンダーにはドット線。青い雪。 終着点は今日 産まれ付いた月、日の中にいくつもの光源、 いくつもの番号、いくつもの残照、 嫌悪感によって私は人生の収束点としての今と 滲んだ並行関係を保っている 裏切りに鈍感になっていく。 皮膚の裂け目へと連なる…

ミミ

後ろを向かないで ミミあなたの遠い故郷が待っているそこでは砂場でシグナルを送り合うかつての街の信号機は、青くなって唾液のように揺れている天国があるとするなら、それはいつも定員が一人なんだよだから、だから私たちは産まれたんだ私の居場所が伝わる…

きぐるみのモノローグ

「えへへ、それでね「肋骨を開くと、クリスタルドームみたいになってるの「果てなく消えていくための扉があるというわけ「この世界は全て心の出口「なら入り口は「それは私だけ「私だけの秘密「触れたければ、「手を入れてみればいい「私の肋骨は扉になって…