街の底

カレンダーにはドット線。青い雪。
終着点は今日
産まれ付いた月、日の中にいくつもの光源、
いくつもの番号、いくつもの残照、

嫌悪感によって私は人生の収束点としての今と
滲んだ並行関係を保っている

裏切りに鈍感になっていく。
皮膚の裂け目へと連なる神経の電源を絶つ。
空は葉脈のよう。

遠ざかる私は目を細めていく。
あちこちに伸びたプラグが見える。
私はそれらを引き抜き、結び、たわませていく



ピアノのループ。夕暮れは透明な麦を風に散らせる。
身体は青い霧。太陽に透けて和音を奏でる。

私はコピー。
君が誰でも、私は笑っていられる。
私は歌われる私。
指先に弾かれた、喜びの歌が終わると、
私の会話の基調には笑みが含まれている。



やがて最後の回線が用済みとなったとき、
人々は自然に、
自分自身を産み出すだろう。
微笑みかけ、産まれた自分へのメッセージとして
古い自分を、山の上の共用墓所へ運ぶだろう。

そこで私は談笑している。
私はいたたまれなくなり、
手足を感覚の無い場所から切り落としていく。
人々は見守っている。

弔いは、既に無限の段階を経て、
私を、空の底から覆っているだろう。



宇宙なんか要らない。
原子炉から花が咲く。私の心臓が食べた温度を
感情は知らない。

二階は砂場で三階は浴場。

太陽を圧縮して浴びればいい。

服の上から心拍を数え合いたい。
(やわらぎは流れ、霧のように、目映く。)

思い出は、何処で鳴っている?
私の夕陽は。

(私の仮名はいつかの地上に着地する。)
(運命は未来になれなかった記憶。)

腕に巻いたビーズを
ひと口ずつ含んでいく。

太陽は階段の影に。

蝶の視界に映った花びら。
私は網膜の池に、爪先を浸しかけた


憂鬱な夢が
私を形作り、
分解していく、

これも、
朝の焦点が甘く
私を引き結ぶ
までのこと。